聴こえる音の数

飛び込んだチャンスがどうにか繋がって、そこから
大きな刺激だったり発見、進化するための色々をできるだけ目を見開いて見て感じて必死についていこうとしてる今。

そのひとつにとあるレコーディングに向けてのボーカルトレーニングがあった。

2月、ほぼ毎日みっちり向き合う時間を最優先でつくった。

ボーカルだけに集中してトレーニングするって数年ぶり。
マンツーマンでの指導と2-3日に1回進捗確認。
トレーナーさん曰く半年から1年かけて習得を目指すことを1ヶ月で目指すっていうスケジュールだった。

活動と並行しながらのこのスピード感はかなりハードだったものの、ここまで時間を割いて自分の足りないものを一緒に追いかけてくれることが有難すぎて、自分の何を削ってでもついていきたかったし、自分の出来る最大限ついていけたと思う。

これまで私は自分の「声」と向き合ってきた。

例え楽器もカラオケも鳴っていなくとも、声だけで魅せられる歌をうたいたかった。

ボイトレはずっと通ってはいたけど、とにかく自分の歌を録音して聴いて、を繰り返して自分の出したい声の研究をしてきた。

逆に言えばそれ以外は向き合ってこなかった。

例えば「リズム」

これはもう誰かと音楽をやるようになってから圧倒的に足りない部分なのはすぐ分かった。

自分でも何度か自主トレーニングしてみたりしたけど根本的に感覚が分からなくて続かなかった。

今回トレーナーさんが短期集中で叩き込んでくれたのはリズム。

聴こえる音の数がその人の持つリズムになる。

私が4つだと認識する音を、16個に聴こえる人もいれば32個に聴こえる人もいる。
もっと多い人もいるんだと思う。
細かく感じれる程聴こえる音が多いことになる。

そんな今まで聴こえなかった音を聴こえるようにするトレーニング。

初日、まぁ酷かった。
トレーナーさんが教えてくれることも言葉では理解できても実際やるには自分には到底無理そうなことばかり。

でも、リズムは生まれ持ったものじゃなくトレーニングで育てていくものだから大丈夫だと毎日の課題をくれた。

日常生活にリズムを入れ込んでいく感じ。

歩く時、移動時間、ご飯食べてる時、ふとした時、メトロノームをBGMに毎日教えてもらった課題と向き合う。

それを続けてほんと2日くらいでまず、自分の聴こえる音が増えたことに気付く。

小さくとも結果が見えてくるとやる気は倍増する。
トレーナーさんを信じてとにかくやった。

自分の進化が楽しくなってきた一週間目あたりで突然歌が思うように歌えなくなる。

リズムを意識しすぎて今まで当たり前にやってきたことができなくなった。

何かを得るって簡単じゃないんだなぁ。

それでもトレーナーさんは、通過点として今までできてたことができなくなるのも成長してる証拠で、長い年月をかけて習得してきたものはそう簡単に無くなったりしないから大丈夫、と言ってくれたので変わらずトレーニングを続けた。

約2週間たったころ。

明らかに違う。
確かにこれは年単位でトレーニングしたらまじで全く別世界が見えるんだろうなってはっきり感じた。

それを経て迎えたボーカルレコーディング。

トレーナーさんも当日立ち合ってくれて、最後に「よくここまで頑張ったね」て言ってくれたのが嬉しかった。
自分でもよくやれたと思うけど、それは一緒に追いかけてくれる存在が大きかったし一人でやってたら挫折してたと思う。

ある程度大人になると、足りてないもの含めて個性ってなりがちで、指摘してしかも一緒に補うことを追いかけてくれるなんてことはなかなかない。

どこまで何を補っても結局見えるのは足りない自分で、最後まで足りた自分を生きる瞬間はないんだと思うけど、それでも毎日自分を進化させるための何かをするのはすごく価値のあることだと思う。
自分が自分をもっと楽しむために。

聴こえなかった音、トレーニングしなければずっと聴こえなかったままだったかもしれない。
もっとトレーニングすればきっと聴こえる音はもっと増える。

なんかそれって人生も同じようなものだよなぁ。
生きた年数を年齢と言うけど私が思う年齢ってそれだけじゃなくて自分と向き合ってどれだけトレーニングしたかが年齢になると思う。

隣の人の目に見えない涙に気付けるか。
目の前の人の飲み込んだ言葉を感じれるか。
自分の奥底に追いやられた行き場を失ってる感情の正体に気付けるか。

見ようとしなければ見えないまま。
感じようとしなければ感じれないまま。

聴こえない音が聴こえるようになるためのトレーニングは、年齢を重ねるためのトレーニングと同じだなとふと思った。

教わったこと、これからも続けていきたい。

お風呂上がりに飲む三ツ矢サイダーが最高すぎてびっくり。

ねーる!